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 ウギハギ 2007/1/15

--キビの花が咲いたら、そう収穫の季節。奄美の場合は、収穫されたサトウキビのほとんどは赤木名(あかきな)にある富国製糖に運ばれる。その大きな工場でキビは精製され、砂糖の前段階まで加工されるのだ。

--島の方言ではサトウキビのことをウギと呼び、キビを刈ることをウギハギと言う。今の時期、キビ通りへ入り込むとどこかでウギハギの光景に出会うもの。今日もいくつかの畑でキビが刈られていた。収穫期なんだから皆いっせいに刈り取りが始まってもいいものだが、実際はポツポツといった感じでウギハギは行われる。それにはちゃんと理由があって、島には製糖工場が一つしかなく(黒糖を作る小さなところはいくつかある)、その大きな工場が24時間フル稼働しても全てのサトウキビを精製するには何ヶ月もかかるのだ。というわけで、搬入も畑ごとにスケジュールが決められているそうだ。

--そうそう、写真のウギが天に向かって曲がっているのは、あれは台風の影響。去年1回だけすぐそばまで近づいた台風の影響で、横に倒れたウギ。倒れたウギは、太陽の光を浴びてまた立ち上がろうとするのだが、根元からフンっと気合い一発で起きるのは無理なので、よっこらせ〜っと途中から曲がって起きるのである。だから風当たりが強かった所のウギは、こんな風に曲がってるのである。

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このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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