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■ 梅雨の白い花「カシャ(クマタケラン)」

-- 昨日の正解は「カシャ」。遠目でもわかる違いは、花の咲き方。カシャは花の付いた枝がほぼ真直ぐ上に向かって伸びるが、サネンは枝が折れ曲がりぶらさがるように下に向かう。葉っぱもカシャとサネンでは随分雰囲気が違うので、慣れてくるとよくわかる。ちなみにカシャは主に民家の庭先や畑などでよく見かける。ヨモギ餅もカシャの葉で包むので、栽培しているところも多い。カシャの葉は本当にいい香りがする。小さい頃はよくその甘い香りにだまされた。味のついてない白い餅をばあちゃんがよくカシャで包んでいたのだが、あまりに甘くて美味しそうな香りがするので耐えきれずにほうばると・・、「うぇ、味がしないよ〜」。こんなに甘い匂いなのに何で甘くないのか。その時は不思議でしょうがなかった。それぐらいカシャの葉はいい匂いがする。花は、近寄ってみるとご覧のとおり。名にランが付くだけあってそれらしい形をしている。ツボミの中に丁寧に仕舞われた花。「よくもまぁこれだけ上手に開くものだ」と感心してやまない。まるで蝶がさなぎから羽化するように、クマタケランも折りたたまれた花を上手に広げていく。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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