+
■ モガボゴビゲ

-- 土盛海岸でシュノーケリングしてた時のこと。黒い体に白の斑紋。モンガラカワハギがいたのでジーッと観察しながら写真を撮っていた。そしてひと息入れて後ろを振り返ると・・。?。なんか視界が悪い。にごってるのかな・・。!。なんと、目の前一面をキビナゴにおおわれているではないか。ブワ−ッ。そう、まさしくブワ−ッという形容詞が最適なほどのキビナゴの群れ。何匹?。数で表わすのがナンセンスな数。「モガボゴビゲ(すげー)」と海の中で感嘆し、後を追うようにゆっくりとキビナゴの流れについていった。群れは様々に形を変えながら土盛の海を流れていったが、しばらく観察しているとキラリ光る大きな魚が目に入った。ぉお、ダツだ。細長い体で口も鋭利にとがったダツ。夜の海で人体をつらぬいた事件もよく耳にするダツ。そのダツがキビナゴの群れにズバッズバッと飛び込んでいた。強が弱を食らう弱肉強食のシビアな世界。目の前で繰り広げられる狩猟の光景に目を見張った。ふと海面から顔を上げると、キャッキャッと声が響く土盛ビーチのにぎわい。また顔をしずめるとキラリーンとダツの鋭利な口が光る。そういえば人って日常生活で狩られることないな。そんなことを考えながら目の前の現象を眺めていた。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
※写真等すべての無断利用を禁止します。写真の貸出についてはメールにてお問い合わせください。
メインホームページ→