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■ 海水と淡水がつくるユラギ

-- 台風後に泳いで発見したことが一つ。川の近くでは泳ぎにくい。特に雨の多く降った後は。川から流れ込んできた淡水は、すんなり海水と混ざりあってくれない。海水より軽い淡水は、海の表面を漂いながら少しずつ少しずつ海にとけ込んでいく。それがユラギとなって視界をさまたげるのだ。写真の右上にボカシがかかったようになっているが、あれが揺らぎ。モヤモヤしててホント見にくい。ダイビングと違ってシュノーケリングは海面をプカプカ浮いてるわけなので、海面に淡水がたまっていると実に困ったことになる。視界全てが蜃気楼のようになり、良好な視界を得るためにちょっと潜りをくり返さなければならない。それにしても海水ってとっても重いんだなって思う。普通は海を泳ぐと、湾内で温められた海水は表面にたまり、外海から流れ込んできた海水は下を流れている。沖へ出るほど温かい水の層は薄くなり、潜るとあまりの冷たさにびっくりする。そして出来るだけ表面を泳ぎたいと思う。つまり水も空気と同じで、温かいのが上で冷たいのは下にくる。それなのに、淡水より海水が重いために温かい海の水よりも冷たい川の水の方が上にあるのだ。表面の水が冷たくて、潜ると温かいという珍現象。なんか変な感じだった。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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