■ 私は、アオバト。 1/31
-- 日が昇って辺りがすっかり明るくなると、桜を食べるものの正体もはっきり見えるようになった。正体は、アオバト(正式名称ズアカアオバト)だったのだ。桜並木に群がるように集合したアオバトたちは、あっちこっちで花をパクパク、花芽をパクパク。こんな風にぷっくりふくれた花芽なら、実のように見える気持ちもわからなくはない。でも、あきらかに実じゃないとわかる花までもムシャムシャと食べるのだから、緋寒桜の花はもしかしてとっても美味なのではないだろうか。もしくは珍味?。うーむ、一度食してみるか。それにしてもアオバトさん、次から次へとよく食べる。でもこれって、実を食べて欲しい植物としてはどんな気持ちなんだろう。「おい、ちょっちょっと待てよ。早いって」と思ってるのだろうか。アオバトはアオバトで「え?時期的にいい頃じゃん?ていうかあんた今年遅過ぎ」と思っていたり・・。早く満開になってくれないと、花見を楽しむ前にアオバトに食べられてしまいそうだ。