■ 傘をさす花 6/17

--奄美は今日も雨だ。今年は梅雨に入ってから全然梅雨らしくなかったので、最近のこの雨続きも「明日は晴れるのでは?」と晴れへの疑念というか期待がわきでてくる。しかし、夜が明けても雨は止まず。梅雨は、自分らしさにようやく気付いたようだ。

--奄美には独特の梅雨の花がある。イジュ、コンロンカ、ノボタン等々。だが日本全国と同じような梅雨の代表花も、もちろん咲いている。日本でごく一般的に梅雨の代名詞となるその花は、雨多き季節に咲くからか、面白いことに花の上に傘を広げる。人が雨をよけるために傘をさすように、その花は色とりどりのいくつもの傘をいっぱいに並べ、その傘の屋根の下に小さくひっそりと花を咲かせる。植物学・生物学的には本当はそんな理由ではないのだろうが、傘の内側に咲く花の姿を初めて見つけて以来、僕にはそれは「花が傘をさしている」ようにしか見えない。梅雨本番、日本全国で傘が満開だ。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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