■ 水玉の中のハマユウ 6/20

--夏の近付きと梅雨の終わりを知らせるように、近所でハマユウが白い花をひろげていた。つぼみからとりだしたふさをひとつひとつ散らして、花びらが雨にゆれている。空からたえまなく落ちてくる雨は、水の玉となってハマユウに宿り、か細い茎や花びらのいたるところで小さな映写機を並べた。ある茎のある通りでは、競い合うように皆がそろってハマユウの姿を映し出していた。


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