■ 瞬く雲の向こうに 7/7

--ゴロゴロゴロゴロ・・。ゴロゴロゴロゴロ・・。ゴロ・・。音を聞いているだけでお腹の調子が気になるほど、今日は雲がゴロゴロゴロゴロ言っていた。ひと雨きてくれるのかな?と期待を抱く。ここのとこモヤッとした天気が続いていたので、どうせなら水蒸気まとめて水の塊にしてサッパリスッキリ海に戻ってくれ、と思っていたのだ。

--夕方、やんわりとした夕日を大熊漁港で見送った後、一日あちこち走りまわって疲れたなぁと堤防の上でボーッとしていた。すると山向こうの雲が光った。「しょーがないな」と帰宅をあきらめ稲光に会いにいく。視界に写ったということは、風景が呼んでいるということ。こういう時は行った方がいい。というか、行ける時に行かないと次は結構やってこない。大熊の土砂崩れが回復してて良かったと思いながら、光る雲に胸を時めかせて有良まで急いだ。たどりつくとピカピカピカピカ次から次に瞬く雲。フラッシュの閃光のような雲のショーは夜中まで続いた。結局帰ったのは11時。そんなつもりじゃなかったのに・・。

--そうそう、雨もやっと降ってくれました。久しぶりの雨だからかカエルの声も嬉しそう。そういえば今日は七夕。七夕の日に雨が降ったというのに、カエルと一緒に喜んじゃってすいません。でも、カミナリ落ちる暗い海の上で瞬く雲のさらに上空では、ちゃんと星が輝いてましたよ。船のひかり、灯台のひかり、いなびかり、そして星の光。光がにぎやかな夜でした。

追伸:写真小さくてわかりずらいですが、稲光ちゃんと写ってるんです。左から。山の上は灯台で、水平線の緑は漁船。そして漁船の間にオレンジっぽく見えるのが稲光です。右へ移りまして、横に長い光は鹿児島行きのフェリー。その右側に紫っぽく見えるのも稲光です。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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