■ ヒカゲヘゴが潤った日 7/8

--昨日のカミナリは今日の序章だったのだろう。海から押し寄せてくる雷雲が星の空をおおっていく写真を昨日は撮ったが、その雲が今日は島をおおった。昨夜から降り出した雨は土砂降りの勢いまで達し、一寸先は白いカーテンということもしばしばだった。日が過ぎるにつれ雨足は弱まったが、一日どんよりと梅雨の頃を思い出す空模様だった。

--空に元気がないと旅も出かけるのもおっくうになるが、人と違って植物達はこんな日こそイキイキとしている。天は灰色でも、森は青々だ。湿度は雨となって地に降り落ちたため、空気はすっきりと遠くまで見晴らせる。大きく葉を広げたヒカゲヘゴも、全身をシャワーしてもらったおかげで葉の彩りが潤いに満ちていた。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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