■ 元気!シオマネキ 7/10

--久々、約ひと月ぶりにマングローブの干潟まで足を伸ばした。もちろん長靴なんて無粋なものは履かず、マングローブの正装「裸足」でテクテクだ。森を抜けると一面に広がった干潟が現れる。目の前の干潟はただの泥地に見えるが、よく目を凝らすとびっしりとカニが歩いている。ミナミコメツキガニだ。この時期は色が焦げ茶色で泥の色を類似しているので気付きにくい。でもあまりに数が多過ぎるからか人が近付いても泥に潜り込まない奴もいて観察しやすくもある。だが今日の目当てはシオマネキ(本名はハクセンシオマネキ)。足下のミナミコメツキガニに驚かしてごめんねーと断りつつ、先へ進む。

--対岸のマングローブの根元までたどりつくと、ところどころ地面が白くなっている。遠くからだと白いじゅうたんに見えるほど、シオマネキがいっぱいだ。そうっと近付いて驚いた。で、でかっ。ひと月前より個体がずいぶん大きくなっている。数は変わらないのかもしれないが(いや増えてもいるか?)、ひとりひとりが大きいためにやけに密集してみえた。しゃがみ込んで見つめていたが、上空から降りそそぐ真昼の陽射しは容赦なく厳しい。タラタラと首筋を汗が流れていく。大きなハサミを振り続けるシオマネキに目を奪われているうちに、気がつくと背後では潮が満ちはじめていた。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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