+
■ 台風一過 9/7

--台風14号の中心が日本海を北上し北海道へ向かう中、奄美大島はひと足早く台風一過を迎えた。夜明けから青々と広がる空。久しぶりの青空はまぶしい限りだ。台風は向かってくる時は南から暖かい風を送り込んでくるが、離れていく時には逆に北からの涼しい風を残してくれる。もちろん全てがそうなるわけではなく台風のコース次第で風の香りは違うのだが、今回はちゃんとほんのり冷たい風を置いていってくれた。快晴に恵まれた奄美だったが、涼しい風のおかげで心地よい一日となった。

--そんな青々と晴れた空のもと、台風後片付けの第2弾が私には待っていた。車庫に避難させていた鉢植えやプランターの開放である。新車を買ったばかりの母が「車どうしよう?」と言うから私は「車庫に入れればいいじゃん」と答えたのだが、「車庫には花が入るがね」と一蹴されるほど大事な花たちである。父も母も昼間には時間がとれないので、「じゃあ出しとくよ」と引き受けてしまったバカな私。スペースの関係で入れる時に厳選したものの、びっしり200はある鉢植えたち。台風雨でびしょ濡れになりながらよりはいいだろうと思っていたが、結局汗でびしょ濡れになりおまけに毛虫などにたくさん刺された。「雨の方がまだ良かった・・」ともらしても太陽はギラギラ。最後には水かけついでに水浴びして任務を終了した。ふー、台風よもう来るなよ。

--車庫の写真だけでは何だか切ないので、おまけに本日の宵風景を一枚。かすかな夕色が残る西の空に、寝そべる三日月。視覚には月も星もはっきり見えるのだが、写真で星が見えるほど明るく写すと三日月はまぶし過ぎて光のかたまりになってしまう。繊細な三日月を光のかたまりにしてまで見せたかったもの。それはサソリ座。夏の初めは日没後まだ東の空に見えたサソリ座が、今は南から西へと向かう位置にいた。天のサソリは追われ、やがてオリオンの季節がやってくる。夏が少しずつ遠ざかってゆく。そんな気持ちになった。

+

このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
※写真等すべての無断利用を禁止します。写真の貸出についてはメールにてお問い合わせください。
メインホームページ→