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■ 小さなサイズで大きな自然変化を味わえる島 9/11

--離れたところにある台風15号の影響で、奄美の海岸にも白い波がたっている。といっても波立っているのは太平洋側の海岸だけで、東シナ海はいたって穏やかだ。台風とうねりと波の出来かたを1日のうちに実感することができるのは、幅の狭い島ならでは。もし、太平洋と日本海を1日で見比べようと思ったらどんなにか時間と労力を消費することだろう。日本列島という広大なスケールでは、太平洋側と日本海側を比較して自然の成り立ちを学ぼうなんて不可能に近い。それが奄美なら両サイドの比較に1時間もかからない。これは実はとても凄いことなんじゃないかと今、文を書き連ねながらビビビときた。そうだ、そうなんだ。僕は今この瞬間に奄美大島の大きな魅力の一つに気付いた。いや気付いたというより、肌で知ってわかっていたことに明確な理由が浮かんだといった方が適切かもしれない。つまり、こういうことだ。

--奄美大島は、島である。二つの大海を簡単に行き来できるほど小さい島だが、大海の存在をしっかり区切れるほどの長さは持っている。しかも山が高いおかげで、波だけでなく風の影響もわけることができる。そしてココが一番大きなポイントだが、奄美大島は日本列島のように右斜めに傾いている。これらの地形的特性のおかげで、奄美大島はこのサイズで太平洋側と東シナ海側(日本海的)の特徴をしっかり表現することに成功している。つまり、たった1つの島に居ながらにして体験できる自然現象(特に気象)が実に豊富なのだ。付け加えて北部は平らで中南部は山深いという、これもまた気象に大きな影響を与える地形をしている。変化に富んだ地形が変化に富んだ自然現象を産み、それらが全てこの1つの島に凝縮された奄美。すっごいね!この島。どうりで毎日のように風景写真を撮っていても飽きないわけだ。地球科学的なことに関心がある自分としては、この自然「現象」豊かな島に生きていることを、そして気象を実生活の中で比較しながら学べることを幸せに思う。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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