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■ 雲上の夕焼け 10/6

--夕方の飛行機で鹿児島へ向かった。午後5時30分に空へ飛び立った飛行機からは、西日を浴びてきらめく奄美大島の姿が見えた。離着陸時はデジタル製品は使えないので、今でも離着陸ようにフィルムカメラを携行している。あの西日の奄美大島はフィルムの中で今頃熟成されていることだろう。

--奄美周辺は目立った雲もなく、島の上空にだけ大きな積乱雲が発達していた。空から見ても「夏の様相だよな」としみじみ思った。強い西日でまぶしかった太陽は、飛行機が南西諸島に沿って北上するにつれて水平線へと近付いていった。フライトの間ずーっと太陽と雲を見て過ごした。鹿児島本土に近付くと次第に厚い雲が広がりだし、時おり太陽が雲間に隠れるようになった。もうやがて沈まんとする夕日のオレンジが主翼の先にパーッと輝いた時、それが今日最後の「光りある光景」となった。


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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