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■ 灯台にかけられた想い 5/24

--桜島フェリー乗り場に面した海沿いの公園をずっと歩いて行くと、視線の先に灯台がある。近付くと灯台の所まわりにはデッキがあって、そこに入れるようになっていたので登ってみた。少しだけ目線が高くなり、その少しの分だけ心地良さも増した。通りゆく桜島フェリーが、「仰ぎ見る」というより「お隣を覗く」雰囲気になった。僕のいるデッキは地面に固定されているけど、フェリーに一緒に乗って風を受けているような気分になった。すれ違うほんの一瞬の間だけではあったけれども。

--フェリーや灯台にばかり気をとられていて最初はわからなかったが、ふとした拍子に目に入った南京錠をよく見てみると、それが「願掛け」であることに気が付いた。気が付いたので改めて意識しながら辺りを見回すと、灯台のまわりからデッキの柵まで結構あちこちに想いがかけられていた。写真に撮りたかったけど誰かの想いを勝手に読むのは何となく申し訳なく。文字を読まないように視線をずらしながらピントをあわせた。

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このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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