奄美大島探検マップ
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 ブライダル撮影とRAW現像 2013/7/16


--昨日撮影した写真を編集しながら改めて思ったこと。キャノンのRAWはデータが豊富だな〜と。ウェディングドレスの白は写真に撮ると飛びやすくて質感が残りにくい。かといって質感を残すために衣装の白に露出を合わせると衣装以外の部分が物凄くダークになってしまう。やっぱ明るい風景の中で撮ったら風景は明るい方がいいし表情も明るい方がいい。風景と表情を明るくしつつ衣装の質感も残すというイイトコドリが必要。人の目に比べると階調が狭い写真にとっては結構きつい話なんだけど、これがRAWで撮ってLightroom現像すると簡単に出来てしまうから嬉しい。

--上下二枚の写真は上がRAWデータをLightroomで現像したもので、下がJPEG撮って出しを少し鮮やかにしたもの。パッと見の違いはわかりにくいけれど、ウェディングドレスを見比べてみると一目瞭然だと思う。RAWから現像したものはドレスの模様が再現されているけれど、JPEGでは白飛びして模様はわかりにくい。もちろんJPEGの画像もフォトショップでドレス部分だけを焼き込めば少しは模様が現れてくるけれど、これだけ飛ぶと再現はなかなか難しく手間もかかる。ならばドレス重視で暗めに撮影して撮影後にドレス以外を明るく調整するという方法もあるけれど、キャノンのデジタルデータは暗い所にノイズが浮きやすいという特徴がある。暗く撮って明るく調整すると若干ノイジーになるのだ。JPEGで撮影後に空の青を深くさせたり人肌を明るくしたりという手法は確立してきたものの、白飛びの回復は難しい。JPEGには限界があるのだ、というより、RAWの可能性はとても広いのだ。

--近年、キャノンのセンサーは革新的なブラッシュアップが見受けられず他メーカーから後れを取っていると言われているし、実際ユーザーとしてもヤキモキする部分もなきにしもあらずなんだけど、いやいやRAWのデータ量は最新のカメラではないEOS 5D Mark IIでもトップレベルだよと言いたい。これは最近Lightroomを使うようになって気付いたんだけど、特にハイライト側の階調がよく残っている。撮影時に思いっきり白飛びさせてしまっても安心なくらいハイライトは強い。

--ちなみに上の写真も同じカットで、左側がJPEG撮って出しで右側がRAWをLigthroom現像したもの。たまに露出補正が間に合わなくて確認するとめっちゃ白飛び、でもそんな時に限ってイイ表情してたのに!ってこともあったりするのだけれど、これもRAWで撮ってたら余裕で救えちゃう。上の写真はPLフィルターを使った後、PLを使うと露出傾向が暗めになるのでかなりプラスに露出補正かけていたのを忘れていてそのまま撮ってしまった例。かなりプラス補正してただけあって白飛び度もハンパ無い。衣装どころか砂浜も飛んでしまっているので、JPEG画像にはハイライト部分のデータはきれいさっぱり残ってなかった。そんなカットですらRAWには普通に撮ったくらいの階調が記録されている。おそるべしキャノンのRAW。そしてそれを引き出すLightroomもナイス。以前ならあきらめていた部分もLightroom導入でだいぶ減りました。

--Lightroomを使い始めた時は自分好みの色になかなかたどりつけず「ええーいJPEGで十分じゃ−」と思ったり、「なんだこれは凄いなライトルーム」と思ったり、そんなことを繰り返していたのですが、かなりの時間はかかったものの自分好みの色設定が見つかると実に使いがいのあるLightroomです。ただまだ一つ見つけられてないこともあって、海のエメラルド色についてはキャノンのJPEGやDPP現像の方がイイ感じ。このエメラルドをLightroomで引き出せたら完璧なんですけどね。試行錯誤に終わり無し!です。

EOS 5D Mark II + EF16-35mm F2.8L II + SIGMA 8mm F3.5 Fisheye


このページは、奄美の写真家「別府亮」の撮影日記的な奄美の記録→『奄美/365』の1ページです。
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